写真・カメラ

【2025年版】マニュアルモードで子ども写真がうまくなる!P,A,S,Mモード解説

HanaHana



こんにちは。
フォトグラファーのHanaHanaです。

プロのカメラマンとして8年間、ベビーキッズ、ポートレート、企業の広告写真などを撮影しています。

せっかく良いカメラがあるのに
あまり使いこなせていないかも…

もっと思い通りに写真を撮れるようになれたらな…

Mモードは難しいって言われてるし、カメラの理論を勉強して全部覚えないと無理だよね。


カメラの撮影モード設定のポイントが分かると、もっと思い通りの写真が撮れるようになります!

一般的には初心者には難しいと言われているマニュアルモードですが、これを使ことで、今までうまく撮れなかった写真も見違えるようになっちゃいます。

この記事では、最新のミラーレス一眼カメラ「ニコンZ6Ⅲ」を参考にして、マニュアルモードでの撮影方法わかりやすく解説していきます。

この記事を読むとわかること

・マニュアルモードがおすすめな理由

・AUTO、P、S、A、Mモードの使い分け

・マニュアルモードでの撮り方

・赤ちゃん&子ども写真のおすすめカメラ設定


いろいろなシーンに合わせて、ポートレートも風景写真もイメージ通りに撮れるようになりますので、ぜひ覚えていってくださいね。

年齢ごとの詳しい撮り方はこちらの記事でも解説していますので、ご覧ください♪

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マニュアルモードがおすすめな理由

撮りたい被写体によって使い分けができる撮影モード。

カメラ上部のダイヤルを回すと「AUTO、P、S、A、M」から、目的に応じて選ぶことができます。

「風景」や「ポートレート」など撮りたいシーンや被写体にあわせてモードを選ぶ「シーンモード」がついているカメラもあります。

カメラ任せのオートモード(AUTO/自動)でもきれいな写真は撮れますが、走ったり動きまわる子どもがブレてしまったり(被写体ブレ)、複数人での集合写真なのに、後列の人物の顔にピントが合っていなくてボケすぎていたり・・・。

なんて事も起きてきます。

自分の意図した写真を撮るためには、カメラの設定がポイントになります。

そこで大事なのが、F値(絞り)とシャッタースピードです。

このF値(絞り)とシャッタースピードを自由に決められるのが、マニュアルモード(Mモード)になります。


カメラをはじめた頃はAモードを使っていた

カメラ理論の解説には数字が多く登場するし、こむずかしい理論が多くて覚えられん!!と感じていました。

とりあえず背景をぼかした写真が撮りたかったので、一眼レフカメラをはじめた頃のわたしはF値を自分で決められるAモード(絞り優先オート)をメインに使っていました。

動きの速い被写体を撮るぞ!という時だけ、たまにSモード(シャッター優先オート)を使うくらいでした。


なぜマニュアルモードが良いのか


一般的に初心者におすすめされているAモードはシャッタースピードが自動で決まり、特に光量が少ない室内では遅くなる傾向があります。

走ったり動く子ども、人物、ペットは、シャッタースピードが遅いと被写体ブレをしてしまいます。

カメラ任せの自動モード(AUTO、P、S、A)で撮影していると、明るさなどの環境がよいシーンは問題なく撮れるのですが、思い通りにならない状況の時には失敗写真になってしまいます。

撮りたいもの、撮りたいシーンごとに思ったように撮れない。

イメージした通りの写真が撮れない・・・という不自由さを感じるようになり、マニュアルモードで撮影する流れになりました。

初心者でも中級者でも、ポイントさえ押さえれば、Mモードのほうが撮れるし、使いやすいのです。

これを読んでくださる方には、最短で自分のイメージ通りの写真が撮れる楽しさを味わっていただきたいので、簡単にわかりやすく解説していきます。


P、S、A、Mモード解説【メリットデメリット】

F値(絞り)やシャッタースピードを自分で決められる4つの撮影モード。
「露出モード」とも呼ばれます。

Mモードを中心に理解を深めることで、自分の思い通りの写真を撮影できる楽しさが広がります。

ここではP、S、A、Mモードを簡単に説明していきます。


Pモード(プログラムオート)

Pモードは、カメラが自動的に最適なF値(絞り)とシャッタースピードを設定してくれる撮影モードです。

「AUTO/オート」との違いは、ホワイトバランスやピクチャーコントロール、ISO感度など設定を行うことができる点です。

露出をカメラ任せで簡単に撮影ができるモードですが、自分で設定を変えられる部分が限られています。

そのため、カメラの性能を活かしきれず、思った通りの写真が撮れないことも多くあります。

背景をぼかしたい時や動きの速い被写体を撮りたい場合には物足りなく感じることも多いかと思います。

メリット:

カメラが自動で最適な設定を選んでくれる

素早い撮影が可能で、瞬間を逃しにくいところ

デメリット:

自由度が低く、撮影者の意図が反映されにくい

特定の効果を狙った撮影はむずかしい



Sモード(Tv/シャッター優先オート)


Sモードは、シャッタースピードを撮影者が決め、それ以外の設定をカメラが自動調整してくれる撮影モードです。(キャノンはTvモード)

動きの速い被写体を撮るときに役立ちます。

例えば、運動会で子どもが走る瞬間や遊具で遊ぶ姿を撮影するときには、シャッタースピードを速く設定することでブレを防げます。

反対に、意図的にシャッタースピードを遅くして、水の流れや光の軌跡を表現することも可能です。

こんなシーンで

運動会やスポーツの撮影

滝などの水や光の動きを活かした写真

メリット:

被写体の動きを止めたり、逆にブレを表現したりと、動きをコントロールしやすい。

スポーツや動きの速いシーンで効果的。

デメリット:

絞りが自動調整のため、背景のボケ具合をコントロールしにくい。

暗い環境では光量不足で撮影が難しくなる。


Aモード(Av/絞り優先オート)

Aモードでは、撮影者がF値(絞り)を設定し、それ以外はカメラが調整します。
(キャノンはAvモード)

F値を小さい数字にすると背景がぼけやすくなり、ポートレート(人物写真)や花の撮影などに最適です。
(例:F1.8、F2.8など)

反対にF値を大きい数字にすると、風景写真や大人数の集合写真で全体にピントが合った写真が撮れます。
(例:F8、F11など)

子どもの笑顔を際立たせたいときはF値を小さく設定し、背景を柔らかくぼかすことでプロっぽい仕上がりになります。

メリット:

背景をぼかしたり、被写界深度(ピントが合って見える範囲)を調整したりしやすい。

ポートレートや静止した被写体に適している。

デメリット:

シャッタースピードが自動調整のため、被写体ブレが発生する可能性がある。

暗所では適切な設定が難しい場合がある。


Mモード(マニュアル露出)


Mモードは、撮影者がF値(絞り)、シャッタースピード、ISO感度をすべて設定できる撮影モードです。

初心者にはハードルが高いと思われていますが、使い始めると「自分で写真を作っている」という実感が得られます。

ポイントを押さえて、自分のカメラ操作に慣れてしまえばOKなので、使ってみることをおすすめします。

星空の撮影や花火撮影ではマニュアルモードを使いますが、そのほかにも以下のようなシーンに向いています。

1. 主役を引き立て表情をしっかりと捉えたいとき
子どもの表情は一瞬で変わりますよね。
Mモードなら、背景をぼかして表情を際立たせたり、シャッタースピードを調整してブレを防いだりと、撮影意図に合わせた設定が可能です。

2. 特別な瞬間を美しく残したいとき
七五三や誕生日会、特別なイベントでも、撮りたい雰囲気や仕上がりをイメージしながら撮影できます。
たとえば、室内の暗いシーンではISO感度を調整してノイズを抑えつつ、動きを自然な明るさを作り出せます。

3. 光や影を活かした芸術的な写真を撮りたいとき
Mモードでは露出を完全にコントロールできるため、逆光やシルエット、ドラマチックな光の表現を自由自在に楽しむことができます。

Mモードを使うメリット

  • すべての設定を自由に調整できる
  • 撮影者の意図を正確に反映できる
  • どんなシーンでも柔軟に対応可能

Mモードのデメリット

  • 設定を変えるのに時間がかかる
  • カメラ設定の操作に慣れる必要がある

マニュアルモードでの撮り方
【ISO感度】

ISO感度を自動に設定すると撮りやすい!


ISO感度を自動に設定することで、初心者でもマニュアルモード(Mモード)でイメージ通りの写真を撮ることができます。

最近の一眼レフ、ミラーレスカメラなら、ISO感度はある程度高めに設定しても大丈夫ですが、基本はなるべくISO感度は低いほうが◎。

ISO感度は低い数字のほうがノイズが少なく、解像感の高いきれいな写真が撮れます。

人物を撮影するポートレートでは、顔にノイズが出ると肌がきれいに見えない&解像感も下がりますので、そこは押さえておけると良いですね。

(参考:2016年頃から使っている一眼レフカメラでは、ISOオートは基本ISO100~ISO1600を上限にして人物スナップの撮影をしています。)

使っているカメラ機種によって、ISO感度を上げた時のノイズの量はちがってきます。

自分のカメラではISO感度いくつまでがきれいに見えるか、撮りくらべておくのも効果的です。


ISO感度の設定方法


ニコンZ6Ⅲ

静止画撮影メニューから、ISO感度設定を選択します。



感度自動制御をONにします。

ISO感度を100にして、制御上限感度を3200や6400などに設定すれば完了です。

さきほど説明した「自分のカメラではISO感度いくつまでがきれいに見えるかの撮りくらべ」は、この上限感度を変えて行います。

マニュアルモードの撮り方
【F値・シャッタースピード】

ここからは、赤ちゃんと子ども(1歳~)の写真がかわいく撮れるマニュアルモードのカメラ設定を解説していきます。

さきほどISO感度を自動に設定しましたね。

今度は、F値(絞り)とシャッタースピードを設定していきましょう。


【赤ちゃん写真】F値(絞り)とシャッタースピード


まずF値(絞り)をF1.8、2.8、F4などの小さい数字に設定します。

赤ちゃんの目に焦点をあてて背景をぼかした写真を撮るようにします。

瞳AFや顔認識AFがあるカメラはその機能をONにしておきましょう。

F2.8、F4などの小さい数字にすることで、やわらかい雰囲気の写真になるので赤ちゃんのかわいさが引き立ちます。

シャッタースピードは、寝ている時なら1/40程度でOKです。
(※手ぶれ補正機能がない場合は、カメラをしっかりと持って固定してください。)

動く子どもの撮影は1/250以上と覚えておくのもおすすめです。

絞り(F値)

・F1.8、F2.8、F4など
・F値は自分のレンズでの一番小さい数字にする

絞り(F値)

・寝ている赤ちゃんなら1/40程度
・起きている赤ちゃんは1/160程度
・被写体がブレる場合は1/250以上にする
(※手ぶれ補正機能がない場合は、カメラをしっかりと持って固定する)

【子ども写真】F値(絞り)とシャッタースピード

F値(絞り)

主役の被写体が子ども1人なら、F2.8からF4などの低い数字で設定します。( 絞りを開放にする)

ピントは赤ちゃんと同じく、目に合わせます。
瞳AFや顔認識AFがあるカメラはその機能をONにしておきましょう。

絞りを開放にしてF2.8、F4など、そのレンズでの一番小さな数字に設定することで、やわらかい雰囲気の写真になるので、子どものかわいさが引き立ちます。

シャッタースピード


人物が動いているときは
ブレを防ぐためにシャッタースピードを速く設定するのですが

目安としては
「動いている=1/250秒以上」
「走っている=1/500秒程度」

のシャッタースピードを推奨しています。

これにより動きが多いシーンでも被写体ブレせずに、イメージ通り写真を撮ることができます。


【まとめ】撮影モードで写真がうまくなる♪

カメラ設定のポイント振り返り


カメラ初心者の方にとって、マニュアルモードは難しそうに思えるかもしれませんが、その自由度を知れば、撮影が一段と楽しくなります。

今回の記事では、初心者から中級者の方が覚えておきたいポイントを中心に、マニュアルモードの魅力や使い方を解説しました。

自動のP、A、Sモードも便利ですが、思い通りの写真を撮るためには、自分でF値やシャッタースピードを調整できるマニュアルモードが最適です。

背景をぼかしたい時にはF値を小さく設定し、動きの速い子どもやペットを撮影する際にはシャッタースピードを速く設定するなど、シーンに合わせて設定をコントロールすることで、失敗写真を減らすことができます。

例えば赤ちゃんの写真を撮る際には、F値を小さく設定し背景をぼかして、やわらかい雰囲気の写真にすることが可能です。

一方、動き回る子どもを撮影する際にはシャッタースピードを1/250以上に設定することで、ブレを防ぎながら自然な瞬間を捉えることができます。

Mモードを使うメリット

  • すべての設定を自由に調整できる
  • 撮影者の意図を正確に反映できる
  • どんなシーンでも柔軟に対応可能

また、ISO感度を自動に設定することで、初心者でも手軽にマニュアルモードを使いこなせるようになる点について解説しました。

自分のカメラでどの程度までノイズが許容できるか試してみるのもおすすめです。

初心者へのおすすめ設定

Mモードを使う場合には、以下の設定が役立ちます:

  • ISO感度を自動に設定: F値とシャッタースピードの調整に集中できる。
  • ISO感度の特性を確認: 自分のカメラでのノイズ量や画質の違いを把握しておく。

ポイントをおさえてカメラの設定に慣れるだけで、マニュアルモードで誰でも思い通りの写真を撮影できるようになります!

本記事で紹介したポイントを参考にしていただき、日常の撮影でMモードを試してみてください。


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最後までお読みいただきありがとうございました!


ABOUT ME
HanaHana
HanaHana
現役フォトグラファー。クリエイター。
元メーカー企画開発・マーケティング職10年(会社員)→出産子育て&転職をきっかけに、好きや得意を活かした自分らしい働き方をしたいと、一念発起しフォトグラファーへ転身 → スタジオカメラマンや撮影経験を重ねて独立しました。
プロカメラマン歴8年で、ニューボーンフォト、ベビーキッズ、ポートレート、企業の広告写真、プロフィール写真、ビジネスのPR写真などを撮影しています。
Adobe Lightroom、Photoshop、カメラはNikon&Sonyが相棒で毎日使っています。
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