写真・カメラ

【レンズのF値とは】初心者OK!背景をぼかした写真を撮るかんたん3ステップ

HanaHana


こんにちは。
フォトグラファーのHanaHanaです。

プロのカメラマンとして8年間、ベビーキッズ、ポートレート、企業の広告写真などを撮影しています。

今回は…
これぞカメラで撮る醍醐味!
きれいなボケを活かした写真の撮り方について解説していきます。

レンズのF値ってなに?
カメラ理論は覚えるのが大変…

背景をぼかしたプロっぽい写真を撮りたい!


ふんわりと背景をぼかした写真やプロが撮ったようなポートレートは、絞りというF値の数字を変えることで、だれでもカメラで簡単に撮ることができます。

この記事を読むとわかること
  • F値の意味とその効果
  • レンズやF値で変わる写真のちがい
  • 背景をぼかした写真を撮る3ステップ
  • カメラ設定と撮影手順


いろいろなシーンに合わせてF値を変えて、イメージ通りの写真を撮れるようになりますので、ぜひ読んで実践してみてくださいね。

カメラの撮影モードとマニュアルモードの撮り方については、下の記事で解説していますのでぜひご覧ください♪

【2025年版】マニュアルモードで子ども写真がうまくなる!P,A,S,Mモード解説
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はじめに(※お持ちのカメラがAPS-Cの場合)


※記事内ではフルサイズカメラのレンズ焦点距離の数字で解説しています。

お持ちのカメラがAPS-Cの場合は×1.5倍(キャノンは1.6倍)した数字と同じになります。

例: 50mmレンズ(APS-C)
50mm × 1.5 = 75mm(フルサイズ換算/記事内で書かれている焦点距離と同じ)

例: 70mmレンズ(APS-C)
70mm × 1.5 = 105mm(フルサイズ換算/記事内で書かれている焦点距離と同じ)

APS-Cカメラのレンズは、より望遠の画角になるんだな~と思って読んでみてください。


レンズのF値とは?


「F値」とは、レンズの絞りの大きさを表す数値で、写真の明るさ背景のぼけ具合を左右する重要な要素です。

初心者の方にとっては少し難しく感じるかもしれませんが、

「F値が小さいほど背景がぼけやすく、大きいほど全体にピントが合いやすい」

と覚えると簡単です♪


F値は何を意味するのか?

F値は「絞り値」とも呼ばれ、レンズを通る光の量を調整します。

F値が小さい(例:f/1.8やf/2.8)と絞りが大きく開き、たくさんの光が入るため写真は明るくなります。

同時に、被写体以外の部分がぼけやすくなり、ふんわりした写真に仕上がります。

逆にF値が大きい(例:f/11やf/16)と絞りが狭くなり、光の量が少なくなる代わりに、写真全体にピントが合いやすくなります。

【レンズのF値とは】
F値を小さくして背景をぼかすポートレート
F値を小さくして背景をぼかすポートレート


F値を変えるとどんな効果がある?

例えば、ポートレート撮影ではF値を小さくして背景をぼかすと、被写体が際立ち、印象的な写真になります。

一方、風景写真や集合写真ではF値を大きく設定し全体にピントが合った写真を目指します。

これにより、広がりのある風景や多人数の写真が美しく撮れます。



ニコン・ソニーのカメラでF値を調整する方法

ニコン・ソニーのカメラでは、F値は「絞り優先モード(Aモード)」「マニュアルモード(Mモード)」で変更できます。

絞り優先モードでは、F値を設定すればカメラが適切なシャッタースピードを自動で調整してくれるため、初心者でも手軽に背景ぼけを楽しめます。

レンズやF値で変わる写真のちがい


レンズとF値の選び方次第で、写真の印象は大きく変わります。

ここでは、具体的にどのような写真が撮れるのか、F値とレンズの違いについて詳しく解説します。

レンズの種類による違い

レンズには、大きく分けて「単焦点レンズ」と「ズームレンズ」の2種類があります。

単焦点レンズ(例:50mm f/1.8)
下の写真のように85mmなど焦点距離が固定されているレンズ。
単焦点レンズは背景をぼかしたいときに最適です。
F値が小さい(明るいレンズ)ものが多く、柔らかい背景ぼけを作りやすいのが特徴です。ポートレートや料理の撮影でよく使われます。

単焦点レンズ/【レンズのF値とは】
F値を小さくして背景をぼかすポートレート
単焦点レンズ


ズームレンズ(例:18-55mm f/3.5-5.6、 24-70mm f/2.8 )
ズームレンズは焦点距離を変えられるため、風景からポートレートまで幅広く対応できます。

ズームレンズ/【レンズのF値とは】
F値を小さくして背景をぼかすポートレート

F値で変わる背景ぼけの効果

背景ぼけを強調したい場合は、F値を小さく設定して撮影します。

例えば、F値をf/2.8に設定すると、後ろの背景がふんわりとぼけて、被写体が際立つ写真に仕上がります。

一方、F値をf/11~F22にすると、背景がはっきり映るため、風景写真などで効果的です。

F値で変わる背景ぼけの効果


被写体との距離と焦点距離も重要


背景ぼけを最大限に活かすには、被写体との距離焦点距離も関係してきます。

たとえば、望遠レンズ(例:70-200mm)を使って焦点距離を200mmにして、絞りをF2.8など小さく設定すると、背景がより大きくぼけて印象的な写真になります。

被写体との距離と焦点距離も重要/【レンズのF値とは】


カメラで実践してみよう


F値の変更を初めて実践する方「絞り優先モード(Aモード)」を使ってみましょう。

F値を変更すると背景のぼけ具合がどのように変わるか、自分で確かめると理解が深まります。

背景をぼかした写真を撮るかんたん3ステップ


背景をぼかした写真は、ポートレートや料理、花の写真などで被写体を際立たせる効果があります。

この3つのステップを実践すれば、背景ぼけを活かした写真はカメラ初心者の方でも簡単に挑戦できます。

  1. F値を小さく設定する
  2. ズームレンズなら望遠側にズームする
  3. 被写体と背景の距離を離す


以下、カメラ初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

ステップ① F値の数字を小さくする

最初のステップは、カメラの設定でF値(絞り値)を小さくすることです。

F値が小さくなるほど、絞りが開き、背景がぼけやすくなります。

例えば、F値をf/2.8に設定すれば、背景が大きくぼけて被写体が際立つ写真になります。

逆にF値が大きい(例:f/11やf/16)と、全体にピントが合うため背景ぼけが少なくなります。

F値(絞り)のポイント

開ける ⇔  絞る

F1.4  ⇔  F22

 ボケる  ⇔ くっきり

F値:小さい数字(F1.4~F4)
背景がよくボケる
F値:大きい数字(F11~F22)
背景までくっきり写る


「絞り優先モード(Aモード)」または
「マニュアルモード(Mモード)」を使うことでF値を自由に調整できます。

初めての方には、絞り優先モード(A/Avモード)がおすすめです。

このモードではF値を設定すれば、カメラが自動で適切なシャッタースピードを選んでくれるため、失敗が少なくなります。


ステップ② ズームレンズなら望遠側にズームする


次に、ズームレンズを使っている場合は、望遠側にズームしましょう。

望遠側にズームすると、背景がさらにぼけやすくなります。

例えば:

  • 24-70mmのズームレンズの場合、70mmにズームすると背景ぼけが強くなります。

  • 70-200mmのズームレンズなら、200mmにズームするとより効果的です。


これは、望遠にすると背景が圧縮され、被写体と背景の距離が相対的に縮まるためです。

単焦点レンズ(ズームできないレンズ)を使用している場合は、このステップを飛ばして次に進みましょう。

撮り方:【レンズのF値とは】初心者OK!背景をぼかした写真を撮るかんたん3ステップ



ステップ③ 被写体と背景の距離を離す


最後のステップは、被写体と背景の距離をできるだけ離すことです。

この距離が離れるほど背景がぼけやすくなり、主役である被写体が引き立ちます。

例えば、ポートレートを撮影する場合…
被写体を壁や木などの背景から数メートル離して撮影してみてください。

被写体に近づき背景を遠ざけることで、ぼけ効果がさらに強まります。

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ニコン&ソニーカメラを使った撮影手順

カメラ設定の例

  • モード:絞り優先モード(Aモード)
  • F値:f/2.8(またはレンズが設定できる最小値)
  • 焦点距離:望遠にする(例:70mmや200mm)

撮影の手順

  1. 被写体を選ぶ
    家族の写真やペット、花など、自分が際立たせたい被写体を選びましょう。
  2. 被写体に近づく
    背景との距離を意識しつつ、被写体に近づいて構図を決めます。
    被写体と背景の距離は遠い方がよいので、移動できる場合は背景から離します。
  3. 背景を確認
    背景に不要なものが入っていないか確認し、なるべくシンプルな背景を選ぶと、ぼけが美しく見えます。


初心者が最初に気をつけたいポイント


背景ぼけの写真を撮るとき、少し意識するだけで仕上がりがぐっと良くなるポイントがあります。

以下の点を参考にすると、撮影がよりスムーズになりますよ。

【レンズのF値とは】初心者が最初に気をつけたいポイント

1. ピントが浅くなりすぎる点に注意

F値を小さくすると、ピントが合う範囲(被写界深度)が非常に狭くなります。

そのため、ポートレートでは顔の一部だけにピントが合う場合があります。

初めのうちはF値を少し大きめ(例:f/4.0やf/5.6)に設定すると、被写体全体にピントが合いやすくなります。

素早く動きまわっている子どもの写真を撮る時は、こうして少し絞った方が撮りやすくなります。

2. 明るくなりすぎに注意

F値を小さくすると光が多く入り、明るくなりすぎることがあります。

この場合、シャッタースピードを速くしたり、ISO感度を低くすることで適切な明るさに調整できます。

絞り優先モードではカメラが自動でシャッタースピードを調整してくれるので問題ありませんが、F1.8などでは、快晴の屋外で明るすぎになる場合もあることを頭の片隅に置いておくとよいですね。

3. レンズの焦点距離を見てみよう

背景ぼけをしっかり出したいときは、焦点距離が長めのレンズ(70mm以上の望遠レンズなど)を選ぶのがおすすめです。

広角レンズ(例:18mmや24mm)は背景ぼけが少なくなりがちですが、望遠レンズや明るい単焦点レンズと言われる種類を使えば、より簡単に背景ぼけを作れます。


F値と3ステップのまとめ


F値の設定やレンズの種類を理解することで、写真の仕上がりを自由にコントロールできるようになります。

F値(絞り)のポイント

開ける ⇔  絞る

F1.4  ⇔  F22

 ボケる  ⇔ くっきり

F値:小さい数字(F1.4~F4)
背景がよくボケる
F値:大きい数字(F11~F22)
背景までくっきり写る


背景をぼかした写真を撮るかんたん3ステップ
  1. F値を小さく設定する
  2. ズームレンズなら望遠側にズームする
  3. 被写体と背景の距離を離す

3つのステップを実践すれば、プロが撮ったような背景ぼけのある写真がかんたんに撮れるようになります。

F値を変えて、カメラの魅力を存分に体感してもらえたら嬉しいです。

紹介したポイントを参考にしていただき、ご自身のカメラを使いながら、背景ぼけを生かした写真や風景全体にピントを合わせた写真など、いろいろと楽しんでみてくださいね。


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最後までお読みいただき、ありがとうございました!


ABOUT ME
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HanaHana
現役フォトグラファー。クリエイター。
元メーカー企画開発・マーケティング職10年(会社員)→出産子育て&転職をきっかけに、好きや得意を活かした自分らしい働き方をしたいと、一念発起しフォトグラファーへ転身 → スタジオカメラマンや撮影経験を重ねて独立しました。
プロカメラマン歴8年で、ニューボーンフォト、ベビーキッズ、ポートレート、企業の広告写真、プロフィール写真、ビジネスのPR写真などを撮影しています。
Adobe Lightroom、Photoshop、カメラはNikon&Sonyが相棒で毎日使っています。
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