【2025年版】ISO感度とは?おすすめ設定と目安を初心者にもわかりやすく解説
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こんにちは。
フォトグラファーのHanaHanaです。
プロのカメラマンとして8年間活動していまして、主にポートレート、ベビーキッズ、企業の広告写真などを撮影しています。
今回は…
カメラのISO感度について初心者にもわかりやすく解説していきます。
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ISO感度ってなに?
カメラ理論は数字が多くてよくわからん…
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暗くても高画質できれいな写真が撮りたいよ。
ISO感度の設定で写真の明るさや雰囲気が大きく変わります。
例えば、暗い室内での撮影や動きのある被体を撮影する時など、ISO感度はとても重要な役割を果たしてくれるものなのです。
今回の記事では、ISO感度の基礎知識から具体的な設定やISO感度の上手な活用法まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
- ISO感度とは何か?
- ISO感度設定のポイント
- カメラ性能を引き出してきれいに撮るコツ
今回、基本的なISO感度の解説をあえて2025年版としているのは、カメラの性能がどんどん良くなっていることで、ISO感度の設定やおすすめ数値、上限の目安などが変化しているからです。
基本をおさえつつ、最新の情報でシェアできればと思います。
カメラの性能を最大限に引き出して、高画質で美しい写真を撮れるようになりますので、ぜひ読んでみてくださいね。
カメラの絞り(F値)や撮影モードについては、下の記事で解説しています。
こちらもあわせてご覧ください♪
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ISO感度とは?
「ISO(いそ)感度」は、デジタルカメラのセンサーが光をとらえる能力を表す値です。
「ISO感度を上げて高い数値にするほど、暗い環境でも明るい写真を撮ることができる」と理解すると良いです。
ISO感度の基本的な例:
ISO100 :
晴天の日中や明るい屋外での撮影に最適
ISO3200 :
室内の暗い場所や夜景撮影に使用
たとえば、晴れた日の屋外では光が十分にあるため、ISO感度を100や200といった低い値に設定するのが一般的です。
この設定により、適正な明るさでクリアでノイズの少ない写真になります。
しかし暗い場所、夜の公園や室内では、ISO感度を800、1600、3200、場合によってはそれ以上に設定する必要があります。
このようにして光をたくさん取り込み、明るく撮影することができるのです。
ただし、ISO感度を上げると写真がざらざらした感じになる「ノイズ」が目立つようになります。
このノイズが多いと、細かい部分がぼやっとした解像感の低い写真になってしまいます。
そのため、ISO感度をどの程度に設定すればよいかを理解することが、きれいな写真を撮るための重要なポイントになります。
【読み方について】
カメラのISO感度は「いそかんど」「いそ」と言われることが多く、わたしや周りの方もそう読んでいます。
Nikonのサイトでは「ISO(いそ)感度」の記載がありますが、他メーカーでは見かけませんでした。
別の読み方「アイ・エス・オー」などでも通じるそうです。
ISO感度と明るさ
ISO感度と明るさの関係はとてもシンプルで、ISO感度を高くするほど、写真が明るくなります。
暗い場所で撮影する場合やシャッタースピードを速くしたい場合など、ISO感度を上げることでより多くの光を取り込めます。
これにより、暗い環境やシーンに合わせて適切な明るさの写真を撮ることができます。
ISO感度が高いほどノイズが発生しやすくなりますので、最適なISO感度を選ぶことで、明るさと画質のバランスを取ることができます。
【図解】ISO感度のポイント
ISO感度について知るとカメラ設定の理解が深まり、写真がうまくなります。
写真の明るさを決める3要素
絞り(F値)、シャッタースピード、ISO感度の3つは、写真の明るさを決める重要な要素になっています。
そして、ISO感度はカメラの「シャッタースピード」や「絞り」と密接に関わっています。
- 絞り(F値): 光の量を調整し、被写界深度(ピントが合って見える部分)をコントロールします。
- シャッタースピード: 動きの速さを表現し、ブレを防ぎます。
- ISO感度: 光に対する感度を調整し、明るさをコントロールします。
この3つの要素が互いに影響し合いながら、写真ができています。
これらの要素を適切に組み合わせることで、シーンに合わせて意図した通りの写真に仕上げることができます。
カメラの絞り/F値やマニュアルモードについては、下の記事で詳しく解説しています。
こちらもあわせてご覧ください。
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ISO感度 × 絞り (F値)
絞り(F値)とISO感度の関係
絞りとは、レンズを通る光の量を調整する部分のことです。
絞りを開ける(F値を小さくする)とたくさんの光がカメラに入ります。
一方、絞りを絞る(F値を大きくする)と光の量は少なくなりますが、被写界深度(ピントが合って見える範囲)が深くなり、背景までくっきりとした写真が撮れます。
環境によっては光の量が少ないと写真が暗すぎてしますので、ISO感度を上げる必要があります。
ISO感度×シャッタースピード
シャッタースピードとISO感度の関係
シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間の長さです。
シャッタースピードを速くすると、動いている被写体をぶれずに撮影したり、動いているものを止まったように撮ることができます。(例: 1/1000秒など)
しかし、光の量が減るので、写真が暗くならないようにISO感度を上げる必要があります。
一方、シャッタースピードを遅くする(例: 1秒、1/15秒など)と、光をたくさん取り込めますが、手ブレや被写体ブレしやすくなるというデメリットがあります。
【例えばこんなシーンで】
室内の暗めのステージでダンスをする子どもたちの撮影をするとします。
被写体ブレせずに撮る、ジャンプする動きを止めたような写真を撮るには、シャッタースピードを速くする必要がありますが、それだけでは暗くなってしまう場合があります。
このとき、ISO感度を上げることで適正な明るさの写真を撮ることができるのです。
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ISO感度と画質の関係
ノイズと画質への影響
ISO感度を上げることは、暗い場所での撮影を可能にする一方で、画質への影響も無視できません。
特に気になるのが「ノイズ」と呼ばれる画像のざらつきや色むらです。
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ノイズが発生するのはなぜ?
ISO感度を上げると、カメラのイメージセンサーはより多くの光を取り込もうとします。
しかし、その過程で信号が不安定になり、ノイズが混入してしまうのです。
これは暗い場所で撮影する際に、カメラのセンサーが微弱な光を増幅しようとするため、必然的に発生する現象です。
ノイズを軽減する方法
ノイズを減らして、よりクリアな画像を得るためには、以下のような方法があります。
- カメラの「ノイズリダクション機能」を活用する。
- 明るい環境で撮影することでISO感度を低く抑える。
- RAW現像ソフトを使用して後処理する。
2025年現在では、数年前とは比べ物にならないほど現像ソフトのノイズ処理性能もアップしていますので、長年カメラを愛好しているわたしにとっては嬉しい限りです。
上記以外の方法も含めて、ノイズを軽減する方法を解説していきます。
- ISO感度を下げる:
もっとも基本的な方法ですが、撮影状況によっては難しい場合もあります。 - レンズの明るさを上げる:
明るいレンズは、少ない光でも十分な明るさを確保できるため、高ISO感度によるノイズを軽減することができます。 - 三脚の使用:
特に夜景撮影や室内撮影など、静止画を撮影する際に効果的です。
三脚を使うと手ブレを気にせず シャッタースピードを遅くできますので、ISO感度を下げることが可能になります。 - ノイズリダクション機能の活用:
多くのカメラや画像編集ソフトには、ノイズを低減する機能が搭載されています。
カメラ側でのノイズリダクション機能をONにしましょう。
しかし、過度に使用すると画像が不自然になるため、注意が必要です。
「弱」や「標準」程度にしておくのがおすすめです。 - RAW現像:
撮影する時にはJPEGよりも情報量の多いRAW形式で撮影しましょう。
RAW+JPEGでの撮影がおすすめです。
RAWデータをカメラメーカーの現像ソフトやAdobe Photoshop、Adobe Lightroomなどでノイズ調整することで、より自然で美しい写真に仕上がります。
RAW写真を仕上げることができるカメラメーカーごとの現像ソフトはダウンロードして利用できますので、お持ちのカメラメーカーのサイトを見てみてください。
また、Adobe PhotoshopやAdobe Lightroomはカメラのメーカー関係なく使えて、自分好みに細かく調整できる機能がたくさんあり、多くの現場でも使われています。
生成AI機能も使えて性能もどんどん上がっていますので、試してみるのも良いかと思います。
フォトプランはPhotoshopとLightroomが両方使えて、2/28(金)まで最初の6か月25%OFFになっています。
月々の料金も抑えめなので、プライベートにもビジネス利用にも始めるハードルが低いのでおすすめです。
RAWデータのノイズ処理やレタッチができるAdobe Lightroomやフォトショップは下のボタンから利用できます。
ISO感度設定のコツと注意点
ISO感度をうまく使いこなすためには、撮影状況や目的に応じて適切に設定することが重要です。
ここでは、ISO感度を設定する際の具体的なコツをいくつかご紹介します。
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1. 自動設定を活用する
どんな方にもおすすめなのが「ISOオート」の設定です。
このモードでは、カメラが自動的に撮影シーンに合ったISO感度を選んでくれるため、失敗が少なくなります。
たとえば、屋内での撮影時に暗さを感じた場合でも、カメラが適切なISO感度を選び、明るさを確保してくれます。
ISOオートの設定では最大値を自分で決めておくのが重要なポイントです。
これにより、過度にノイズが出すぎることを防げます。
ISOオート設定方法は別の記事内で、詳しく解説しています。
↓↓↓
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ISO感度オートの上限設定は、最近の一眼レフカメラやミラーレスカメラなら高めに設定しても大丈夫ですが、基本はなるべく低いほうが◎。
ISO感度は低い数字のほうがノイズが少なく、解像感の高いきれいな写真が撮れます。
人物を撮影するポートレートでは、顔にノイズが出ると肌がきれいに見えない&解像感も下がります。
使っているカメラの機種によって、ISO感度を上げた時のノイズの量はちがってきます。
自分のカメラではISO感度いくつまでがきれいに見えるか、下記の手順での撮り比べをおすすめします。
- ISO感度をオート(自動)に設定する
- 上限をISO3200~ISO12800程度の間でいくつか撮影してみる
- それぞれの感度でノイズの写り具合を比較する
これをしておくと、自分のカメラで写真がきれいに撮れるISO感度がわかります。
自分的にはノイズはどのくらいまで許容できるのかを試してみてくださいね。
2. 撮影場所によっては手動で調整する
光がたっぷりある晴れた日の屋外撮影では、ISO100や200の低い値を選ぶとノイズの少ないクリアな写真が撮れます。
一方で夜景撮影では、街の明るさに合わせてISO1600、3200、6400などに設定してISOが上がりすぎないように固定します。
ISO感度を固定することで、カットによって露出が変わってしまうのを避けて、きれいな写真を撮ることができますし、あとでRAW現像やレタッチをする時にもやりやすくなります。
高ISO感度で撮影した時には、前章で紹介した「ノイズ軽減」もあわせて実践してください。
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3. ノイズを最小限にする工夫を
ISO感度を高く設定するときは、ノイズをできるだけ抑えるために以下のポイントを意識しましょう。
- 被写体に光を当てる(自然光やライトを利用)
- 撮影後に画像編集ソフトで「ノイズ除去」を適用する
- カメラのノイズリダクション機能を活用する
これ以外にも前章で紹介した「ノイズを軽減する方法」も参考にしてみてください。
RAWデータのノイズ処理やレタッチができるAdobe Lightroomやフォトショップは下のボタンから利用できます。
PhotoshopとLightroomが両方使えて、2/28(金)まで最初の6か月25%OFFになっています。
プライベートにもビジネス利用にも始めるハードルが低いのでおすすめです。
カメラ初心者によくある失敗と解決策
ISO感度を設定する際、カメラ初心者の方によくある失敗はどのようなものがあるのでしょうか?
カメラの設定は少しの違いで大きな結果の差が生じることがあるため、ISO感度の設定に不慣れだと、意図しない写真になってしまうことがあります。
ここでは、代表的な失敗例とその解決策をご紹介します。
それぞれのシチュエーションで、どう対応すればいいのか参考になりましたら幸いです。
失敗例① ISO感度を上げすぎてノイズが目立つ
暗い場所で撮影するとき、ISO感度を高くなりすぎてしまうことは、よくある失敗例です。
ISO感度を上げることで明るい写真が撮れますが、その分ノイズが発生しやすくなります。
このノイズは、写真をざらざらした質感にしてしまい、特にポートレートのようなクリアさや肌のきれいさが重要な写真では見栄えが悪くなる原因になります。
夜景を撮影した際には、建物や空にノイズが目立ち、写真全体のシャープさもなくなり、ぼんやりとした印象になることがあります。
失敗例② 暗い場所でISO感度を低いままにしてしまう
暗いシーンでは、ISO感度を上げる必要があるにもかかわらず、設定を低いままで撮影してしまうこともよくある失敗例です。
その結果、写真が暗すぎて被写体が見えなくなり、「黒つぶれ」と呼ばれる状態になることがあります。
室内での記念写真や夜のイベントの写真で、人物の顔が真っ暗になってしまうのも避けたいですね。
失敗例③ 光量が十分あるのにISO感度が高いまま
屋外や明るい場所で撮影するとき、ISO感度が高いままになっていると、必要以上に明るい写真が撮れてしまい、白飛びすることがあります。
白飛びは、明るい部分が完全に真っ白になり、被写体のディテールが失われてしまう現象のことです。
実は黒つぶれよりも白飛びのほうが注意が必要で、あとからRAW現像やレタッチをしてもディテールや色が取り戻せないこともあるのです。
例えば、晴天の下で花の写真を撮影する際に、花びらの色が飛んでしまうこと等がこれに当たります。
解決策のポイント
解決策①:
基本は「ISOオート設定」にしておくのがおすすめです。
設定方法は別の記事内で詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。
↓↓↓
ISO感度オートの上限設定は、最近の一眼レフカメラやミラーレスカメラなら高めに設定しても大丈夫ですが、基本はなるべく低いほうが◎。
ISO感度は低い数字のほうがノイズが少なく、解像感の高いきれいな写真が撮れます。
人物を撮影するポートレートでは、顔にノイズが出ると肌がきれいに見えない&解像感も下がります。
使っているカメラの機種によって、ISO感度を上げた時のノイズの量はちがってきますので、自分のカメラではISO感度いくつまでがきれいに見えるか、下記の手順での撮り比べをおすすめします。
- ISO感度をオート(自動)に設定する
- 上限をISO3200~ISO12800程度の間でいくつか撮影してみる
- それぞれの感度でノイズの写り具合を比較する
これをしておくと、自分のカメラで写真がきれいに撮れるISO感度がわかります。
自分的にはノイズはどのくらいまで許容できるのかを試してみてくださいね。
解決策②:
ISO感度を自分で決めて固定する場合について。
暗い場所でISO感度を上げる前には三脚や一脚を使うことを検討してみましょう。
三脚や一脚は手ブレを防ぐことができ、シャッタースピードをもっと遅くできるので、ISO感度を上げずに済みます。
また、被写体に補助光(照明、ライト、ストロボ)を当てることで、ISO感度を上げる必要が減りますので、周りの環境光も気にしてみましょう。
さらに、撮影後の編集時にノイズ除去機能が使えるRAW形式で撮影すると、ノイズを最小限に抑えることができます。
ISO感度のまとめ
撮影環境に応じたバランスを見つけよう
ISO感度の設定は単独で決めるものではなく、シャッタースピードや絞り値とのバランスが大切になります。
基本はISO感度オートを使いながら、カメラがどのような状況でどのISO感度を選んでいるのかを見てみるのも良いですね。
これにより、ISO感度の設定に慣れて自分で調整する際の判断がしやすくなります。
本記事で紹介したポイントを参考にしていただき、環境に合わせてカメラの性能を最大限に引き出したきれいな写真をたくさん撮って楽しんでくださいね。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!